インスタを使ってマイホームを計画するデメリット

インスタグラムをはじめとするネットには、オシャレな住宅の画像があふれかえっている。
「こんな家にしてください」と画像を集めて持ってくる施主さんが増えたのだが、使い方を間違えるととんでもない家になってしまう。
これは対応する工務店やハウスメーカーとの相性もあるのだが。
服なら気に入らなければ買い替えることもできるが、マイホームは何度も建てれるものではない。
今回は施主さん側が知っておくといい、インスタ画像でマイホームを検討することのデメリットを解説します。

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インスタでマイホームを検討するメリット

とは言うものの、マイホームを検討する上でインスタグラムを使うことのメリットも存在する。
住宅の打ち合わせでは、図面を元に話をすることが多い。
中には3Dで空間を見せてくれる場合もあるが、それでも細部を正確に再現することは難しい。
これが、住宅の打ち合わせで一番の課題『イメージしにくい』ということである。
そこで、インスタグラムなどの画像を参考例として使うことで、施主・住宅屋ともにイメージの共有が容易になるのだ。
※ハウスメーカー・工務店・設計事務所などを総称して『住宅屋』と表現しています

施主さんとしては、思い描いたイメージを確実に伝えられるし、住宅屋としても仕上がりの相違を防ぐことができる。
そういう意味でも、お互いのイメージを共有するツールとして、インスタグラムを活用することは有益なのです。
では、どういったところでインスタグラムを使うことのデメリットがあるのか?

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キャッチボールが前提条件

マイホームの打ち合わせは、施主さんと住宅屋とのキャッチボールで成り立つもの。
そのツールとしてインスタグラムの活用は実に有益なのです。
ところが、一方的に押し付けるやり方だとおかしな方向に進んでしまいます。

施主さん
施主さん

インスタのこれと同じにしてください!

住宅屋
住宅屋

少し違いますが、こんな感じはどうでしょう?

こんな感じでキャッチボールになるなら、良い住宅ができるはず。
ですが、「絶対にこれでないとダメ」あるいは「できあがりがインスタと違う」というのは住宅屋泣かせ。材料や職人さんが変われば、仕上がりも変わってくる。
住宅屋もハウスメーカーや工務店それぞれに、得意な工法やデザインというものが存在します。

住宅屋それぞれの特徴を理解して依頼する

ハウスメーカーや工務店には、それぞれに得意なデザインというものが存在します。
商品のコンセプトを確立し、会社のイメージを形作るものなので違って当然です。
工法においても、雨漏りのリスクやメンテナンス性あるいはコスト面において、より良いものになるよう時間をかけて成熟させたものがほとんどです。
こうして出来上がったのが、住宅屋それぞれの商品なのです。

この商品や住宅屋の特徴を理解せずに、
「〇〇工務店と同じ木材を使ってください」
「〇〇メーカーのような外観にしてください」
このような注文は、住宅屋としては嫌がるパターンです。

私の場合は、「なぜそうしたいのか?」という裏側にある意図を確認します。
その上で、問題なく提供できる代替案というのを示すようにしています。

仮に、「できますよ!」「大丈夫です!」とかすぐに返事をする住宅屋は危ないです。
なぜなら、経験の少ない構法や材料を使うわけですから、リスクが発覚するのは出来上がった後。
施工する職人さんも不慣れなものでは失敗が出てもおかしくありません。

施主さん
施主さん

〇〇工務店と同じ構法にしてください

住宅屋
住宅屋

やったことありませんが、大丈夫です!

大丈夫なわけない!
極論、いい家というのは住宅屋(工務店やメーカー)が提案する家。
間取りや外観はシンプルかもしれないが、コストパフォーマンスが良く、不具合も少ない。
将来のメンテナンス性もいいでしょう。
そこに施主さんの要望をわずかに加える程度が、一番価値のある家だと私は思っています。

結論!注文住宅は人と人のつながり

マイホームを作っていくには、結局のところ人と人のつながりで成り立ちます。
注文を付けるのはいいですが、住宅屋が嫌がりそうなことは敏感に察知して回避してください。
それがいい家を作る秘訣だと思います。

インスタグラムというツールは、アイデア出しやイメージを共有するためには効果的です。
あくまでもコミュニケーション手段の一つとして、有効に活用しましょう。

そして、安請け合いする住宅屋だけは絶対避けてくださいね。

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