日本の離婚率は35%にもなり、周りの夫婦が離婚しても当たり前の世の中になってきました。
3人に1人は離婚経験があり、日本中で2分に1組は離婚しているという状況です。
私は住宅設計を本業としていることもあり、せっかくマイホームを建てたのに離婚してしまったという話は年に1度ぐらいは聞こえてきます。
本日は、マイホームを建てたのに離婚した場合、どうなるのか?
考えたくはないですが、もしものために知っておいて損はないと思います。
◆住宅ローンはどうなる?
共働きの世帯は年々増加しており、現在は6割ほどになっています。
夫婦の収入割合も同等であったり、場合によっては奥様の方が多いなんてことも珍しくありません。
住宅ローンを組む場合も、夫婦収入合算で借り入れをするケースも多いと思います。
この場合、そのまま2人で住宅ローンを払い続けるということもできますが、マイホームを引き続き住む側が、住宅ローンを引き継ぐケースが多いでしょう。
この場合、引き継ぐ側に十分な収入があることが条件となります。
引き継いだ際に、今までと同じ条件の住宅ローンを続けられるかと言うとそうではありません。夫婦間売買・夫婦間贈与という方法になり、この場合は住宅ローンは対象外となるケースが多いです。
対応できる金融機関を探し、借り換えが必要となります。
ただし、金融機関が限られている点、雇用形態など条件も厳しいので、事前に状況を取りまとめたうえで金融機関に話を持って行った方が賢明かと思います。
◆ご主人が住宅ローンを払い、妻子が住み続けることは可能か?
離婚の際に養育費の取り決めをするケースがありますが、その養育費の代わりとして住宅ローンを選択するケースもあります。
ただ、この住宅ローンを完済まで払い続けるのは難しいかもしれません。
養育費を住宅ローンに置き換えた場合、ご主人が住宅ローンを払い続ける割合は2人に1人だそうです。
再婚した場合は生活費の負担が増えますし、自分が住んでもいない家のローンを払い続けるのは、なかなか精神的ストレスもかかるでしょう。
当然、支払意思が低下することは考えられます。
◆土地建物の持ち分による問題
ローンの支払いのことはもちろん、土地建物に設定された持ち分も重要なポイントです。
土地と建物には、それぞれ持ち分を設定することができます。
主にはローンの割合によって決定されますが、ご主人と奥様で1/2ずつという設定が可能です。
この持ち分設定、他の財産であればキレイに分配することもできますが、『建物を半分にする』なんてことは到底できません。
奥様名義の土地にご主人名義の家を建てるのも、何かと問題があります。
気持ちも新たに売って現金化すればいいのですが、こちらは買い手があってこその話。
東京・大阪・名古屋など首都圏や、これから人口増加が見込めるエリアであればいいですが、そうでなければ住宅の価値は二束三文。
購入価格の何分の一でしか買取金額はつかないでしょう。
それで新しい生活の足しになるかと言うと、難しいのかもしれません。
ローンの返済に充てても足りないかもしれませんね。
可能であれば、どちらかが住み続けられればいいのですが、それは元夫婦の関係性によるでしょう。
◆相談することが大事
そうは言っても、住宅ローンを抱えて離婚することは、そうそうありません。
身近な人に聞いても、まず答えは出ないでしょう。
これからの新しい生活もありますので、ここは専門家に相談するべきです。
離婚については弁護士に相談すると思いますが、弁護士も得意分野は様々です。
住宅に関することは専門の窓口もあります。
離婚に関する住宅ローンはもちろん、名義変更などを一貫して対応してくれます。遠隔地であっても、メールや郵送による対応も行っているので、日本全国場所は問いません。
専門機関ならではの、経験豊富なスタッフが対応してくれるので安心してまかせられます。
無料相談も実施していますので、まずは気軽に相談してみるのがいいでしょう。
コメント