既成概念を覆してくれる建築というものは、いつの時代も心の残るものである。
私が幼少期のころ、親に連れて行ってもらった『海賊焼』がある。海賊焼とは近海で取れた魚介類を豪快に焼いて食べるというもの。
今回紹介するのは、高知県須崎市にある『浮橋』
その名の通り、海に浮かぶイカダ、というよりは家なのだがそこで様々な貝を焼いて食べることができる。
非常に思い出深く、大人になってからも年1ぐらいでは行っていたのだが…
残念なことに今検索してみると、どうやら廃業してしまったようです。
せっかくなので、その思い出を振り返ってみたいと思います。
1.『浮橋』はどこにある?
浮橋は高知県須崎市、太平洋からはかなり入った湾内に浮かんでいる。
荒々しい太平洋とは打って変わって、内海の穏やかな風景が広がる。
高知も高知市内を通過すれば、いたってのどかなものである。高知道の須崎東ICを降りて、そこから海側へかなり走ることになるのだが。
海へ向かっているはずなのだが、ほとんど山の中を走っているイメージ。
心配になるが、ナビをあてに突き進めば、海の香りが近づいてくる。
『秘境』あるいは『隠れ家』的な雰囲気が、非日常感を高めてくれる。
2.『浮橋』の楽しみ方
今現在、私の手元にある写真などが少ないので、もしよかったら過去にまとめたYouTube動画を見ていただきたい。
先ほどから何度も説明しているように、『浮橋』は建物が海に浮いているのだ!
そこへのアクセスは、ゆらゆら動く桟橋を渡っていくのだが、これもまた非日常感を高めてくれる。
浮かんでいる場所は海なので、建物の周りは小魚などが泳いでいるのを見ることもできる。入口までで、子供心にはかなりのエンターテイメントだ。
中に入ってしまうと、昔ながらの古い食堂とか、お食事処といった雰囲気。
私が知る限りは座敷になっていて、大きなテーブルを囲んで座る形だ。
テーブルにはガスコンロがセットされており、ここで海鮮を焼いて食べるのだ。いわば海鮮バーベキューと思ってもらっていい。
窓からは360度海が見渡せ、なんなら泳いでいる魚さえ見れる。
ご飯粒を落とせば、それめがけて魚が寄ってきたりと、なかなか楽しい。
この『浮橋』海に浮いていることが最大の特徴であり、それゆえアクセスは陸路だけではない。
ときどきクルーザーや水上バイクで、直接海側から乗り付ける方々もいらっしゃる。それがちょっとうらやましかったりもした。
3.どんなメニューがある?
私は基本的に貝の盛り合わせを頼んでいた。
アサリやハマグリなどメジャーなものはもちろん、長太郎貝などカラフルで普段目にしないものも並ぶ。
物によっては、目の前の海で干潮の時に取れたものもあるので、当然鮮度は高い。当然、うまい!びっくりするくらいに。
この盛り合わせ、貝がメインなのだがエビも乗ってたりする。だけど、圧倒的に貝のうまさに酔いしれるのだ。
そうだ、ビールもある。
だけど運転手の場合がほとんどなので、呑んだことは無い。ぜひ呑みたい。
この貝の盛り合わせに、貝飯とみそ汁をセットでいつも頼んでいる。どちらも貝のダシがきいて絶品なのだ。
ボリュームもかなりあるので、これだけで十分満足である。
確か他にも小料理系のメニューなどもあったのだが、そこまで楽しめる余裕はなかったな~
4.現在の『浮橋』は?
残念なお知らせとして、先ほど検索してみるとどうやら廃業したようだ。
確かに30年前に行ったときは、同じように海に浮いている建物が数件あったはずだが、この10年ぐらいで『浮橋』以外は無くなっていた印象。
廃業の原因はコロナなのか、それとももっと前だったのかはわからないが、こういった楽しい思い出の場所が無くなるのは何ともさみしい。
わが子にもぜひ体験させてやりたかったのだが。
『浮橋』以外でやっているところがあれば、ぜひ行きたいのだがリサーチしきれていない。
もし、詳しい方がいらっしゃれば、情報を寄せていただくとありがたいです。
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